弊社事例
2021.9.29
TikTokで無名の企業やサービスがバズった事例をご紹介
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TikTokではどんなコンテンツが人気なんですか?「バズる」と聞きますが、どんな影響があるんでしょうか?
TikTokでバズる(話題になる・盛り上がる)ということは、多くの人に知ってもらうキッカケになるということです。
これまでTikTokでバズった事例は結構あります!
新しいコミュニケーションツールとして世界的に主流になりつつあるTikTokですが、実際にどんな動画でバズり、どんな影響があったのでしょうか?
TikTokがキッカケでほとんど無名の状態からバズった事例がいくつかありますので、代表的なものを紹介します。
【小説】「あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。」
2016年7月に出版された小説「あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。」は販売当時の実績は約2万部ほどでしたが、たった一人の読者のTikTok投稿がキッカケで4年後の2020年に話題となり売上が急増、大ヒット作になりました。
広告やPRではなく、心から「おすすめしたい本」
2020年6月に一人の読者がこの小説について投稿しました。
内容はとてもシンプルで、純粋にお勧めしたい気持ちと「感動して号泣した」という感想だけ。
フォロワーが多いということでもなく、動画自体にも何か仕掛けがされているようなものではありませんでした。
ただ、この投稿を見たユーザーは広告やPRではない純粋な想いを受け取って、コメント欄には共感するコメントが数多く書き込まれ、それぞれの泣きポイントやお気に入りのシーンについて大いに盛り上がりました。
バズったその後にも影響があった
販売部数はシリーズ累計20万部にまで達し、今でも重版を続けています。
また、TikTokで作品がバズった後、その影響を受けて出版社であるスターツ出版文庫自体も人気になり、他の作品も売れ始めるという効果を生んでいます。
若い読者にとっては、本の帯にあるような「(著名人の)●●さんが大絶賛」というような「権威」よりも、TikTokのほうが信頼を得ていることが分かり、書店の店頭ツールにもTikTokのロゴを入れるようになったそうです。
【楽曲】「香水」
今では誰もが知っている男性シンガーソングライター瑛人さんの「香水」も、実はTikTokでバズった楽曲です。
楽曲をカバーしたことがブームのキッカケに
「香水」は、2019年4月にデジタル配信のみでリリースされましたが、当時はまだ無名だったこともあり注目されることはありませんでした。
しかし、リリースから1年経った2020年にTikTokでこの曲をカバーした動画投稿が少しずつ増えはじめ、中島颯太さん(FANTASTICS from EXILE TRIBE)がギターで弾き語りした動画を投稿したことで一気に話題に。その後にはYouTubeなどにカバー動画が次々と投稿されてていき、一大ブームとなりました。
2020年4月から5月にかけては主要音楽チャートにランクインされるなど「香水」は瑛人さんの代表曲となり、2019年5月に公開されたYouTubeのミュージックビデオの再生回数は、なんと1.4億回を超えるほどです。
狙った仕掛けではない
「香水」のバズりは、瑛人さん本人や関係者が狙って仕掛けていったわけではなく、自然発生的に人気が拡大していった代表例です。
TikTokではリリースの時期に関わらずユーザーに注目されたタイミングでバズる特徴があり、これまで注目されるチャンスを逃してきたアーティストや楽曲が、今後ヒットに繋がる可能性を秘めています。
【楽曲】「ポケットからきゅんです!」
TikTokで大流行し多くの動画に使われている「ポケットからきゅんです!」は、女性シンガー「ひらめ」さんが自身のアカウントに投稿した楽曲がバズりのキッカケになりました。
10秒ほどの動画から生まれた楽曲
「ポケットからきゅんです!」を歌っているのは「ひらめ」さんという女性シンガーの方で、2020年3月にアマチュアとしてTikTokで音楽活動をはじめました。
2020年6月に自身のTikTokアカウントに10秒ほどの動画で「ポケットからきゅんです!」投稿すると、1ヶ月ほどで数億再生を超え、2ヶ月ほどで約25万もの関連動画が投稿されるほど大流行に。
Billboard JAPAN「TikTok週間楽曲ランキング」(6月15日~6月21日集計)では初登場で2位になり、その後は12週連続でTOP5内をキープするなど輝かしい記録を残しています。
TikTokでのバズりからリスナーによる音源化希望の声が殺到し、2020年8月にLINE MUSICでフルバージョンが配信されると、またたく間に急上昇。デイリーランキングで2位、BGMランキングでは1位を獲得。
その後、SpotifyやApple Musicなどの各ストリーミングサービスでも配信がスタートしました。
カバーのしやすさがバズりにつながる
TikTokはお気に入りの投稿者の動画のマネをする「ミーム化(二次創作)」がバズりの構造にあります。
投稿の閲覧画面ではカバーされた楽曲のタイトルが表示され、その楽曲をカバーした他の投稿も見ることができる仕組みになっているので、他ではどんな表現がされているのか、誰がカバーしているのかなど分かるようになっていて、連鎖が起こりやすくなっているのです。
TikTokでカバー楽曲がバズると、タイムラインでよく耳にするようになります。
その回数が多いほど、ユーザーは楽曲のことが気になり、YouTubeや他のSNS、Spotifyなどストリーミングサービスでチェックするようになるのです。
それらの行動がYouTubeでの再生回数増加や、ストリーミングサービスのランキングに入るなどの現象を引き起こし、ヒットが可視化されることによってさらにバズが生まれていきます。
【流行語】「やりらふぃー」
「やりらふぃー」とは、テンションが高い人達(いわゆる「パリピ」)を総称する流行語ですが、その由来はTikTokでバズった楽曲のサビ部分です。
流行語からヒット曲につながった
TikTokで踊りバズった楽曲「CHERNOBYL 2017(チェルノブイリ 2017)」はノルウェーの2人組アーティスト「Meland x Hauken」の楽曲で、サビの「Jeg vil at vi」という部分が「やりらふぃ〜」と言っているように聞こえたことから、その楽曲を踊る人やテンションが高い人のことを「やりらふぃー」と表現する流行語になりました。
2020年のギャル流行語大賞、egg流行語大賞、インスタ流行語大賞で第1位に選出されるなど、TikTokをキッカケに広く使われるようになり、楽曲自体も話題に。
2016年にYouTubeで公開された「CHERNOBYL 2017」のミュージックビデオは再生回数が1800万回を越え、Spotifyの「バイラルトップ50(日本)」(純粋にファンが聴いて共感共有した音楽のデータを示す指標を元に作られたプレイリスト)では第2位に入るなど、流行語でのバズを通じて楽曲の認知と音楽市場に影響を与えています。
TikTokが音楽と親和性が高いのは分かるけど、それ以外にもバスったものってあるの?
もちろん、あります!
バズったことがキッカケで、お店の認知度アップや企業の採用活動に貢献した事例をご紹介します。
【クッキング】おうちペッパーランチ
ステーキ専門の飲食チェーン「ペッパーランチ」の看板メニュー「ビーフペッパーライス」をホットプレートで大胆に作る「ペッパーランチ風レシピ」がTikTokでバズり、2021年の上半期を代表するトレンドフードとなりました。
話題性がブランド認知に
TikTokでペッパーランチの人気メニュー「ビーフペッパーライス」を自宅で作る動画投稿が流行し、「#ペッパーランチ」での総再生回数は1.8億回以上を突破。
人気YouTuberヒカキンさんのYouTube動画投稿も話題となり、フジテレビ系「めざまし8」では特集が組まれるなど、様々なメディアで注目を集めました。
「ビーフペッパーライス」は、牛肉・コーン・ネギ・ニンニク・バター・塩コショウ・焼肉のタレ・ご飯をホットプレートの上で焼くだけの簡単なレシピですが、ダイナミックに調理する様子はインパクトがあり、また、コロナ禍での「おうちごはん」を楽しめるイベントとして盛り上がりを見せています。
今年のゴールデンウィークにペッパーランチは、テイクアウト商品が割引になるクーポン券を配布するキャンペーンを実施。お店(ブランド)の認知度アップとともにテイクアウトメニューの宣伝にもつながりました。
【飲食店】移動式チュロス屋さん「Churros Avenue」
「Churros Avenue」はカップルが運営する移動式のチュロス屋さんです。
自分たちで試行錯誤しながらTikTokでバズる投稿の傾向を探り、今ではTikTok経由での来店が8割を締めるほどになりました。
TikTokとInstagramを組み合わせる
商品の紹介だけではなく、自分たちのこと、お店の開業までの道のり、チュロスを絞る作業風景などの動画を投稿。
そのためコメントには「おいしそう」以外にも、「おもしろい」「会ってみたい」というチュロス屋さんっぽくないものも多くありますが、それが認知につながり実際にお店に足を運んでもらうキッカケになりました。
TikTokで認知してもらってからInstagramでブランドイメージを伝えるという、それぞれのSNSの特性を活かした運用をして、集客につなげています。
【企業アカウント】「大京警備保障」
西新宿の交通誘導警備会社である大京警備保障株式会社の企業アカウントは、TikTokのフォロワー数がなんと約21万人。
アカウントを開設してからわずか1年ほどで人気アカウントに成長し、TikTokを採用に活かしています。
採用コストが0円に
警備業界は職種的に採用難ですが、現在では応募が相次ぎ、月間200万円程度の採用コストが0円になりました。
TikTok経由ということもあって20~30代の応募が多く、新卒採用のお問い合わせもあったそうです。
社員の平均年齢が50代という大京警備保障株式会社の投稿内容は、「おじさんによる全力動画」。
おもしろい動画や普段の社員の姿を見せることで親近感をもってもらえるようになり、採用広告を出さなくても応募がくるようになったとのこと。
TikTokで好まれる傾向と自社の強みを絡めた投稿が、TikTokでの企業アカウントの成功事例となりました。
まとめ
自然発生的にバズった事例もあれば、工夫してフォロワーを獲得していったケースもありますが、どちらにしてもTikTokがキッカケとなって他のSNSやメディアに影響を与えることで、さらなるバズにつながっていく流れがあるようです。
また、SNSはこれまでのコーポレートサイトのような役割も出てきたように感じています。
気になる商品や企業があれば、SNSで調べてみる。そのときに機会を逃さないように、SNSのアカウントはしっかりと運用していくべきです。
studio15ではTikTokアカウントの運用コンサル事業を行っています。アカウント運用や動画投稿についてお悩みがありましたら、お気軽にご相談ください。