弊社事例
2021.9.29
海外企業のTikTok活用&成功事例
- CONTENTS
TikTokは世界中で利用されていますが、海外ではどんな企業が活用しているんですか?
導入企業の業種は様々で、アイデア次第でいろんな活用方法があるんですよ。
情報発信はもちろん、仕掛ける場や意見を求める場としてもTikTokは活用できるんです。
ここでは、海外企業のTikTok活用方法と成功事例についてご紹介します。
TikTok活用法
レシピコンテンツで話題づくり
日本で流行した「おうちペッパーランチ」のように、海外でもレシピコンテンツはTikTokにおいて強い影響力があります。
合わせて読みたい
TikTokで無名の企業やサービスがバズった事例をご紹介
レシピコンテンツでは、企業は認知度アップのため既存のレシピに沿ってコンテンツを作ったり、オリジナルの新しいレシピを開発する場合も。
すでにレシピ(メニュー)が流行している場合は、それを利用することでスムーズに波に乗ることができ、オリジナルレシピを開発する場合はユーザーとのエンゲージメントの向上が見込めるというメリットがあります。
飲料メーカー「Swoon(スウーン)」の「ホイップレモネード」
アメリカの飲料メーカー「Swoon(スウーン)」は、糖分ゼロのレモネードのブランドで、今年の6月にTikTokを立ち上げる際に、すでに流行していた「ホイップレモネード」を利用して、インフルエンサーとコラボしたレシピ動画をアップしました。
「ホイップレモネード」とはグラスの下の層にレモネード、その上にホイップクリームをのせた飲み物で、すでに「#whippedlemonade」というタグでも多くの動画が上がっていました。
「Swoon(スウーン)」のこの動画も再生回数は約4.7万にも上り、7月の初旬にはTikTokのトレンド動画のトップセクションにも入ったほど。
TikTokですでに存在しているコンテンツを真似する(または流行しているタグを利用するような)『レスポンス動画』は、オリジナルの動画よりもバズる可能性が高いと言われているので、プロモーションの際には自社独自のタグを作るだけではなく、関連するタグを精査するものポイントになります。
ドーナツ&コーヒーチェーン「Dunkin’ Donuts(ダンキンドーナツ)」のコラボ商品
アメリカのドーナツ&コーヒーチェーン「Dunkin’ Donuts(ダンキンドーナツ)」は、TikTokフォロワー数が世界第1位であるCharli D’Amelio(チャーリー・ダメリオ)と公式パートナーシップを結び、コラボレーション商品を発売して話題になりました。
コラボレーション商品はキーチェーンやタンブラーなどで、ダメリオのファンに話題性と特別感を提供しています。
こういった商品の販売は、収益を上げるためだけではなく、消費者との『つながり』に対しても効果を発揮しているようです。
「Dunkin’ Donuts(ダンキンドーナツ)」のアカウントに投稿されたダメリオの動画は約210万ものいいねがつき、10代~20代のユーザーへの影響力が大きいことがうかがえますね。
バイラルレシピ(バズレシピ)の影響
レシピ動画を見たユーザーが影響を受けて、自らも真似して投稿するようなレシピを「バイラルレシピ」(バズるレシピの意味)といい、市場にも大きな影響を及ぼしています。
韓国で「#ダルゴナコーヒー(#Dalgonacoffee)」が流行した際には国内のインスタントコーヒーの輸入量が全国で65%も増加。また、「#フェタパスタ(#fetapasta)」が流行したときはスーパーマーケットチェーン「ザ・フレッシュマーケット」の店舗でのフェタチーズの売り上げが45%も増加しました。
バイラルレシピが大きな話題になると、テレビで特集が組まれたり、実店舗で特設コーナーを作るところも出てきます。そこから再びTikTokでも盛り上がり、お互いに作用し合って効果が継続していくのです。
トレンドをキャッチする&仕掛ける「GAP(ギャップ)」
アメリカのアパレルブランドである「GAP(ギャップ)」は今年、2000年代初期に販売を中止したパーカーの販売を再開。
そのキッカケはインフルエンサーのBarbara Kristoffersen(バーバラ・クリストファソン)がTikTokでこのパーカーのコーディネートを紹介したためで、シンプルなコーディネート動画にも関わらず50万以上ものいいねがつきました。
「GAP(ギャップ)」 はこのことをキッカケに、期間限定でヴィンテージブラウンのロゴパーカーを復活させ、さらに製品デザインをTikTokで募る復刻カラーコンペティション(Color Comeback Competition)を実施。
その際、多くのクリエイターと提携してTikTokユーザーにコンペティションへの参加を呼びかけ、UGC(ユーザー生成コンテンツ)を生み出すように仕掛けました。
普段ユーザーは押し付けられることを嫌いますが、参加することへの抵抗感は小さいため、自然な状態でユーザー自らが関りをもつよう促した戦略といえます。
新しいアプローチを試す「EOS(イオス)」
アメリカのスキンケアブランド「EOS(イオス)」は、リップバームの新キャンペーンを実施する際に、商品を紹介するのではなく、TikTokで活躍する11人のアートインフルエンサーとコラボレーションをしてリップバームを使ったアート作品を制作しました。
ビューティー系とは違った分野のインフルエンサーとのコラボレーションは、さまざまなアプローチを試し挑戦を絶やさないことを重視している「EOS(イオス)」ならではの戦略といえます。
キャンペーンのハッシュタグ「#eosflavorlab」がついた動画再生数は合計で約3,100万以上にもなり、今後もさらに多くのアートインフルエンサーが動画を投稿する予定になっています。
スキンケアブランドがビューティー系のインフルエンサーとコラボレーションをするのは当たり前のこと。
ライバルと差別化を図るためには、通常とは異なるターゲット層を狙っていくことも重要で、そのツールとして上手くTikTokを活用しています。
ターゲット層の幅を広げる「Bliss(ブリス)」
「Bliss(ブリス)」は1996年にアメリカでプレミアムスキンケアブランドとして創設されましたが、2018年にグループを再編した後、価格の引き下げや販売店舗の見直しなどによって小売モデルへと移行しました。
現在の主なターゲットは18歳〜34歳で、その年代へのアプローチに力を入れるとともにLGBTQの若者を支援する非営利団体The Trevor Project(トレバー・プロジェクト)へ寄付を行うなど、これまでとは異なる層にアプローチを強化しています。
「Bliss(ブリス)」 が行ったキャンペーンのハッシュタグ「#ThisisBliss(#これがブリス)」は動画の総再生回数69億を獲得するなど、ブランド認知にTikTokを活用しています。
カスタマーサービスとして活用する企業も
その他の活用方法としては、TikTokのコメント機能をカスタマーサービスとして利用している企業もあります。
例えば、配送ポリシーや取り扱い商品への質問の回答など、ひとりのコメントに回答することで同時に他のユーザーにも知らせることができるので、「よくある質問」のような役割が期待できるのです。
現時点ではTikTokはまだまだコメントの集計機能などは実装されておらず、ひとつずつ手作業で確認するという手間はかかりますが、それでも顧客との交流はブランドイメージの向上とリサーチに大いに役立つことでしょう。
活用方法はなんとなく分かってきたんですけど、正直なところアカウントを運用するにはブランディングや売り上げにどう関わってくるか知りたいです。
もちろん、ユーザーとのつながりが生まれることでブランドの認知度向上や売り上げアップにつながった例もたくさんあります。
TikTok成功事例
自ら投稿したくなる仕組みづくりが成功した「Crumbl Cookies(クランブル・クッキーズ)」
アメリカの「Crumbl Cookies(クランブル・クッキーズ)」は、フランチャイズモデルの小売企業として30州220店舗まで拡大したクッキーショップで、他の企業とは異なる販売戦略を行っています。
毎週日曜日に翌週販売する新フレーバーを4つ発表し、人気の度合いに関わらず1週間したら販売を終了。
翌週また4つの新しいフレーバーに切り替えるという販売モデルを実施していて、このモデルのおかげで、毎週すべてのフレーバーを試すファンもいるほど。
この販売モデルに対して特別感を抱いているインフルエンサーも多く、車内で味見をするレビュー動画は再生回数100万を超え、約30万いいねを獲得しています。
中には、「Crumbl Cookies(クランブル・クッキーズ)」に特化したアカウントもあり、毎週レビューを投稿したり、ケータリングしたクッキーでパーティーを開いている動画も上がっています。
この成功事例は、インフルエンサーに報酬を支払っているわけではない、というところにあります。
ファンたちはフレーバーリストをまとめたり、次のフレーバーを予想したり、かわいらしいクッキーのビジュアルを楽しんでいて、宣伝のためではなく自分たちの表現のために動画を投稿しているのです。
ネガティブなコメントへの対応で売上が200%増加した「Brevite(ブレヴィティ)」
アメリカのバックパックブランド「Brevite(ブレヴィティ)」は、TikTokに書き込まれたネガティブなコメントに対応することで成功しました。
ブランドのアカウントには製品の品質や価格についての批判コメントが書き込まれることが少なくありませんが、「Brevite(ブレヴィティ)」はこれらを無視せずにTikTokの動画回答機能を使用して否定的なコメントに反論したり、製品に関する質問に答えていきました。
例えば、類似商品で価格が10分の1程度のバックパックとの素材や性能の違いの説明などで、ネガティブなコメントに対して攻撃をしたり自己弁護をするのではなく、遊び心をもちつつ率直に応えるだけです。
この方法は見た目だけが良い商品よりも性能を重視している商品との相性が良く、コメント投稿者からのリクエストに真摯に対応したことで売上が200%もアップしました。
新商品の開発に活かして売上がアップした「bluekazoo(ブルーカズー)」
アメリカのジグソーパズルメーカーである「bluekazoo(ブルーカズー)」は、TikTokをリサーチツールとして活用しています。
コメント機能を使って、パズルの箱に表記する文字色について質問を投げかけてみたり、新しいアイデアへのフィードバックを求めたりして、商品の改善につなげています。
2020年の「bluekazoo(ブルーカズー)」の売上は160万ドル(約1億7400万円)で、四半期ごとの平均成長率は600%にも達しました。
再生回数やいいね数は決して多くはありませんが、ファンとの深い関係性が築けているアカウントの成功例といえるでしょう。
ほぼ無名のカードゲームがTikTok で大きな話題になった「We’re Not Really Strangers(ウィー・アー・ノット・リアリー・ストレンジャーズ)」
「We’re Not Really Strangers(ウィー・アー・ノット・リアリー・ストレンジャーズ)」(以下WNRS)はメンタルヘルスにフォーカスしたカードゲームです。
カードをめくると質問が書いてあり、それに答えることでお互いの仲を深められるという内容になっています。
このカードゲームのTikTokアカウントは開設からわずか1年で、330万近くのフォロワーを獲得し、同アカウントから投稿された動画の総再生数は約3億3600万回以上。
WNRSは「自分を大切にする」「自分の価値を信じる」といったテーマをもっていて、TikTokの投稿にはセルフケアやメンタルヘルスのメッセージが散りばめられています。
WNRSが他のブランドや企業とは異なる点は、UGCに頼るのではなく、自らのアカウントが主要な発信源となっているところ。
インフルエンサーに頼らずに動画コンテンツの中身を重視し、『共感』してもらうことによって商品の認知度アップへとつながりました。
まとめ
TikTokの特徴としては、コンテンツが与えるユーザーの『行動』への影響力が大きいことが挙げられます。
ユーザーとの接点が多く、コミュニケーションが親密になりやすいSNSです。
studio15ではTikTokアカウントの運用コンサルとはじめ、動画広告制作やクリエイティブ制作などTikTokを活用したプロモーションを総合的に支援しています。
運用方法や戦略についてお悩みのかたは、一度ご相談ください。