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コラム

2025.12.16

米国では売上5億ドル──TikTok Shopセール「トクトクSALE」とは。日本での事例も紹介!

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TikTok Shop セール「トクトクSALE」とは

TikTok ShopのトクトクSALE(とくとくセール、トクトクセール)は、TikTok Shop内で定期的に開催される公式セールイベントで、指定期間中に対象商品やライブ配信を中心にクーポン割引と露出強化が行われる仕組みです。
また、期間中は、通常時よりも多くのトラフィックと購入意欲の高い既存ユーザーを呼び込める点が特徴であり、TikTok Shopに出店しているセラー、クリエイター、消費者に向けたメリットがあるだけでなく、出店を検討している企業にとってもスタートダッシュのきっかけを作ることが可能です。
トクトクSALEのクーポンは、TikTok Shop内で購入履歴のある既存ユーザー限定で配布されることが多く、すでに購買行動を起こしたことがあるユーザーを効率良くリピート獲得できるよう設計されています。

また、TikTok側がプロモーション費を提供してディスカウントを支援するケースもあり、セラー単独では難しい大幅値引きと大規模露出を同時に実現できるのもメリットです。
特にクリエイターやセラーと広告代理店などが運営するマーケティングアカウントのショート動画、ライブ配信を入り口とした購買が浸透しつつあり、セール期間には通常時を大きく上回るトラフィックと購買意欲の高いユーザーが集まる構造が見えてきました。

セール中のクーポンと特典内容

代表的なトクトクSALEでは、「〇〇円以上購入で10〜20%オフ」といった条件付きクーポンが配布され、割引上限額も事前に明示されます。
例えば、2,000円以上購入で10%オフ(上限1,000円)や、ライブ配信中に2,000円以上購入で15%オフ(上限1,000円)といった設定が行われ、カゴ単価を引き上げながら購入を促進できる設計になっています。
ブラックフライデーなどのタイミングで行われる大型キャンペーンでは、20%オフクーポン(上限1,500円)が用意されるケースもあり、TikTok側が選定した一部商品にはさらに強い訴求がかかります。
トクトクSALE時に行われるTikTok Shopに関連した動画を対象とした「動画ランキング企画」では、上位セラーに追加のクーポン枠や金銭的インセンティブ、電子表彰状が提供され、クリエイターやブランドが積極的に参加したくなる仕掛けが整えられています。

トラフィック支援と露出強化

トクトクSALEにおける特徴の一つに、TikTok側によるコンテンツへの「トラフィック支援」があります。対象商品ページやライブ配信、キャンペーン動画に対して通常よりも多くの露出が与えられます。
これにより、フォロワーが少ない新規セラーでも、キャンペーンをきっかけに一気に認知度を高めることができます。
トラフィック支援は、事前の予告動画やライブ配信本番に対しても行われるため、セール開始前から消費者の期待値を向上させる企画やコンテンツを準備し「話題化」を仕掛けることが重要になります。
特にライブセッションでは、「配信中のみ使える専用クーポン」を活用し、視聴から購入までをその場で完結させる「ライブコマース」の強みを最大限に活用できます。

セールの開催時期

トクトクSALEは、月末の数日間に短期集中型で開催されるケースが目立ちます。

【2025年のトクトクSALEキャンペーンスケジュール】
・8月27日(水)〜8月29日(金)
・9月25日(木)〜 9月29日(月)
・10月27日(月)~ 10月31日(金)
・11月25日(火)~ 11月28日(金)
・12月22日(月)〜12月27日(土)
※月によりキャンペーン直前にウォームアップ期間として若干のクーポン配布など行われるケースがございます。
セラーは、月ごとに変化しているキャンペーン内容をしっかりと把握した上で「事前準備」「当日の運用」「事後の振り返り」の3段階で戦略を立てることが重要で、準備段階で商品選定や在庫確保、クリエイティブ制作を済ませておく必要があります。
また、キャンペーン終了後は、どの動画・ライブ・商品が成果に貢献したかを分析し、次のセールや常時運用に活かすことで、継続的な売上成長が期待できます。

セラーにとってのメリット

セラーにとって最大のメリットは、TikTokプラットフォーム側のプロモーションとクーポン補助を活用して、新規・既存顧客の両方を効率的に獲得できることです。
特に既存ユーザー限定クーポンは、過去購入者の再来店を後押しし、LTV(顧客生涯価値)の向上に直結します。
また、キャンペーン期間中は、限定的な割引やTikTok公式からのトラフィック支援によりアルゴリズム上の露出が増加し、それに伴い消費者全体の購買行動が活発になりやすく、動画のエンゲージメントやライブ視聴を通じて、通常期よりもフォロワー獲得やブランド認知拡大の効果が期待できます。
並行して動画ランキング企画で上位に入れば、賞金(クーポン)や表彰により信頼性や話題性も高まり、SNSや自社サイトでの二次的なPRにもつなげられます。

トクトクSALEで成果を出しやすい商品設計

トクトクSALEで成果を出しやすいのは、「価格インパクトが分かりやすい商品」「ビフォーアフターが映える商品」「トレンド性の高い商品」といった、TikTokとの相性が良い商材です。
美容・コスメ、ファッション、小物ガジェット、食品など、短尺動画で魅力を伝えやすいカテゴリは、クーポン訴求と合わせて高いコンバージョンが期待できます。​
また、単品低価格商品より、セット販売や一定価格以上のカート構成のほうが「〇〇円以上購入で△△%オフ」という条件と相性が良く、客単価を引き上げやすくなります。
在庫面では、セール期間中に欠品しないよう、売れ筋商品の在庫を多めに確保するとともに、バックアップ商品も用意しておくことで機会損失を避けられます。

動画クリエイティブのポイント

トクトクSALE向けの動画は、冒頭数秒で「セール感」を明確に伝えることが重要で、割引率や期間などのベネフィットをテロップと音声で即時に提示することが効果的です。
また、視聴者の悩みやニーズを示し、その解決策として商品とセールを提示する「課題→解決」の流れを意識すると、購入までスムーズにつなげられます。
動画ランキング企画を狙う場合は、商品PRにとどまらず、「使ってみた」「検証」「比較」など、エンタメ性と情報価値を兼ね備えた構成にすることで、再生数とエンゲージメントを高めやすくなります。
ライブ配信の予告動画では、配信日時・目玉商品・視聴者限定クーポンなどをまとめて示し、保存やリマインダー行動を促すことで、当日の視聴数アップにつなげられます。

ライブコマース運用のコツ

配信中は、コメントへのリアルタイム返信や試着・試用のリクエスト対応など、双方向コミュニケーションを意識することで、購入への心理的ハードルを下げられます。
また、ライブセッションクーポンが設定されている場合は、「今この配信中だけ」の限定性を繰り返し訴求し、クーポン残数や終了までの時間をカウントダウン形式で伝えると、背中を押す効果が高まります。
配信終了後は、アーカイブをショート動画に再編集して通常動画として投稿し、セール期間中の追加トラフィック源として活用することも重要です。

海外のTikTok Shopセールに関する成果を紹介します!

海外TikTok ShopにおいてトクトクSALEと同じ形式の定常的なセールは確認できていませんが、Deals for you daysという大型セールが過去に何度か開催されています。また、セールという観点で米国でのブラックフライデー&サイバーマンデー(BFCM)キャンペーンは近しいものといえ、2025年は昨年を大きく上回る成果を記録しました。昨年比でTikTok Shopにおける購入者数が約50%増加。TikTok Shopにおける購買行動が加速しています。
わずか4日間のBFCMショッピング期間だけで、TikTok Shopの売上高は5億ドルを突破。まだ市場全体を揺るがすような大規模なトレンドとは言えないものの、インストリーム購入機能や広告商品の影響を受け、TikTok内での購買活動が拡大していることがわかります。
さらに、クリエイターアフィリエイトもBFCM期間を通じて活性化し、1,000万本近い動画が投稿されました。これにより商品露出と購買導線が一気に拡大し、アプリ内の購入行動が後押しされました。
TikTokにとってインストリームショッピングは今後の主要収益源と位置づけられており、中国版TikTokと言われることもある「Douyin」が今年5,000億ドル規模のGMVに達する見込みであることも、その戦略的方向性を裏付けています。今回の米国BFCMの成果は、同様の成功モデルをグローバルでも再現するための大きなステップと言えます。

日本市場においても、さらなる成長が期待される

こうした海外での著しい成長は、TikTok Shopが持つ構造的な強みが市場を問わず機能することを示しており、日本市場でも同様の成長が期待されています。
日本でもTikTokを日常的に利用するユーザー層が広がり、ライブ配信やショート動画を入口とした購買行動が増えています。BFCMでの成功モデルをローカライズしながら導入することで、年末商戦・春の新生活商戦・大型連休などのセール期でも、クリエイターアフィリエイトやライブコマースを中心に、より大きな市場成長が見込まれます。

日本における「ブラックフライデー」の反響

11月末に開催されたブラックフライデーでは、大きな成果が確認されました。
期間:11月23日-29日
TikTok総販売数:46万件以上(先週比+31.66%)
売上Top10セラーの合計売上高:4.6億円(先週比+155.6%)
※引用元:週刊「売れTik」
セール期間中、特に大きく売上を向上させたのは食品やアパレルでした。
特に、松屋が出品した福袋は5000円以上と高単価でありつつも、限定感の演出や割引をうまく活用し、期間内に3000個以上購入され売上は1800万円以上にのぼります。
また、セール期間中に限らず、ショート動画コンテンツとともにライブ配信の重要度が高まっており、特に朝や深夜帯のライブ配信で大きな売上が発生しています。
総じて、TikTok Shopではセール時期に焦点をあてた商品や価格を設計し、クリエイターを通じた情報発信を行うことで、普段よりも大きな成果につなげることが可能な時期といえます。

まとめ

TikTok Shopの「トクトクSALE」は、TikTokが定期的に実施する公式セールイベントで、クーポン割引と露出強化(トラフィック支援)によって、通常より大きな売上獲得が狙え、かつ認知度向上、新規顧客獲得にもつながる仕組みです。

期間中は商品ページやライブが通常より優先表示され、フォロワーが少なくても新規ユーザーへ一気に広がりやすく、月末に数日間集中して行われます。参加には一部条件がありますが、基本的には幅広いセラーが参戦可能です。

2025年の米国ブラックフライデー期間には、TikTok Shopの購入者数が前年から約50%増加、売上は4日間で5億ドルを突破しました。こうした成功は日本でも同様に拡大が期待されており、セール活用は今後ますます重要になります。

引用元
EnterCommerce株式会社
【2025年8月】TikTok Shop セールイベント「トクトクSALE -夏の終わりセール-」クーポン情報
【2025年11月】TikTok Shop「トクトクSALE – ブラックフライデーセール – 」クーポン情報

Social Media Today
TikTok Sees Increased Shopping Activity Over Black Friday Weekend

山下智博
週刊「売れTik」

studio15編集部

studio15はTikTokの認定代理店としてTikTok Shop支援やクリエイタータイアップなどでこれまで300社以上のマーケティングを支援してきました。その実績をもとに企業向けに最新のトレンドやTikTokノウハウをお伝えする情報を発信しています。

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