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コラム

2026.9.9

TikTokマーケティングで「第一想起」をつくるには?再生数ではなく「接触設計」で考える認知・購買戦略

TikTokマーケティングで「第一想起」をつくるには
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こんにちは、studio15編集部の阿部です。
TikTokマーケティングでは、「100万回再生」「1,000万回再生」といった再生数が成果として注目されがちです。

もちろん、多くの人に動画を見てもらうことは重要です。しかし、再生数が増えれば、そのままブランドの第一想起や購買につながるわけではありません。

studio15がTikTokマーケティングを支援する中で重要だと考えているのは、
「1本の動画をどこまでバズらせるか」ではなく、「ユーザーとブランドの接触全体をどう設計するか」という視点です。
たとえば、一度だけ商品を見た人と、

・ショートドラマで商品を知る
・後日クリエイターの投稿を見る
・別の動画でも同じ商品を目にする
・広告を見る
・TikTok ShopやECで商品を見る

という体験をした人では、ブランドに対する記憶の残り方は変わります。

TikTokで第一想起を狙うなら、「大量のファーストタッチ × 複数回の接触 × クリエイティブの多様性」をセットで考える必要があります。

PMO型デジタルマーケティング支援を行うトライバルメディアハウス社も2026年に『第一想起白書』を発行しており、獲得施策におけるコスト向上の対策として「第一想起」の重要性が提示されています。※0

本記事では、TikTokにおけるフリークエンシーの考え方から、ショートドラマ・クリエイター・広告を組み合わせた認知設計、さらに購買までつなげる方法について、studio15の支援事例を交えながら解説します。

1. TikTokで第一想起をつくるために重要なこと

TikTokでブランドの第一想起を狙うにあたって重要なのは、再生数だけを見るのではなく、ユーザーとの接触全体を設計することです。
大きく4つの要素があります。

要素 役割
ファーストタッチ まず多くのターゲットにブランドを知ってもらう
フリークエンシー 一度ではなく複数回接触してもらう
クリエイティブの多様性 異なるコンテンツや文脈からブランドを伝える
購買導線 TikTok Shop・EC・店舗などへつなげる

たとえば、
「1,000万人が1回ずつ見た1,000万再生」
と、
「500万人が平均2回接触した1,000万再生」
では、同じ1,000万回再生でも意味合いが異なります。
さらに、同じ広告を繰り返し見るのと、
ショートドラマで見る

好きなクリエイターから知る

商品レビューを見る

広告でも目にする

という形で異なる文脈から接触するのとでも、ブランドに対する印象は変わります。
そのため、認知施策では単純な再生数だけでなく、
再生数 × リーチ × フリークエンシー × クリエイティブ
まで考える必要があります。

2. フリークエンシーは何回必要なのか

フリークエンシーとは、広告やコンテンツが1人のユーザーに平均して何回届いたかを表す指標です。

TikTok for Businessが2026年5月に更新したブランドキャンペーン向けのベストプラクティスでは、重要な要素として、

・キャンペーン期間
・フリークエンシー
・クリエイティブ数
・ターゲットへのリーチ率
・商品ミックス

などを挙げています。※1

同資料では、2025年1月から2026年2月までのTikTok Brand Lift Analysisをもとに、週平均3回のフリークエンシーが、広告想起とブランド認知を効率的に促進したとしています。※1

ただし、
「TikTokでは必ず週3回見せればいい」
という意味ではありません。

商品、ターゲット、購買サイクル、キャンペーン期間、クリエイティブなどによって最適な接触頻度は変わります。

広告接触について分析したSchmidt & Eisendのメタ分析でも、実験環境では広告想起は8回目まで増加傾向が続き、ブランド態度は約10回の接触で最大になったとされています。※2

これはTikTokに限定した研究ではないため、8回・10回という数字をそのままTikTok施策に当てはめることはできません。

重要なのは、
「1回見てもらえば終わり」ではなく、複数回の接触を前提として設計すること
です。

3. 「接触回数」と同じくらいコンテンツの多様性が重要

複数回接触してもらうといっても、同じ広告を何度も見せればよいわけではありません。
TikTokでは、

・ショートドラマ
・クリエイタータイアップ
・UGC
・商品レビュー
・ハウツー
・ブランド公式動画
・広告クリエイティブ

など、さまざまなコンテンツからブランドとの接点をつくれます。
TikTokの2026年のブランド向けベストプラクティスでも、クリエイティブ数は重要な要素として挙げられています。※1

APAC地域では、5種類以上のクリエイティブを配信したキャンペーンにおいて、5種類未満の場合と比較して、

・広告想起が7.8%向上
・購入意向が1.6倍
・ブランド認知が4.2%向上

という結果が示されています。※1

つまり、「Frequency=同じ広告を何度も見せる」と捉えるのではなく、さまざまなコンテンツや文脈を通じて、ブランドとの接点を積み重ねるという考え方が重要です。

もちろん、単純にコンテンツを大量に制作すればよいわけでもありません。
「知ってもらう動画」「興味を深める動画」「商品を理解してもらう動画」など、それぞれの役割を考えて配置する必要があります。

4. なぜショートドラマをファーストタッチに活用するのか

複数の接点を設計するうえで、まず必要なのが最初の接触=ファーストタッチです。
ファーストタッチでは、「この商品を知ってください」と伝える前に、「この動画を見たい」と思ってもらう必要があります。

そこで活用できるフォーマットの一つが「ショートドラマ」です。

ショートドラマは、商品説明を起点にせず、ストーリーそのものを動画を見る理由にできるという特徴があります。

実際に、Z総研がZ世代女性215名を対象に実施した調査では、83.7%が「TikTokのショートドラマをきっかけに、それまで知らなかった商品・サービス・ブランドを認知したことがある」、67.8%が商品やブランドに興味を持った経験があると回答しています。※3

この結果からも、ショートドラマは商品をまだ知らないユーザーとのファーストタッチをつくる手段の一つと考えられます。

たとえば、「商品の特徴を3つ紹介します」という動画では、もともと商品カテゴリーに関心がないユーザーには視聴する理由が生まれにくい場合があります。

一方で
「はじめての同棲生活」
「はじめて知るだらしない部分」
「何日持つのか?」
といったような物語をコンテンツの軸とすることで商品を知らないユーザーにも、「この後どうなるんだろう?」という視聴理由をつくれます。
そのストーリーにブランドや商品を解決として組み込むことで、

ショートドラマを視聴する(ストーリーにより視聴時間を長くすることができる)

視聴者のレコメンド機能に同じ商品の別動画が表示されやすくなる

という流れを設計できます。
つまりショートドラマは、単なる「バズるコンテンツ」ではなく、大量のファーストタッチをつくり、ストーリーにより視聴者のレコメンドに残すためのコンテンツとして捉えることができます。

5. KDDI「WiMAX +5G」に見るショートドラマ×複数接点

この考え方を具体的にイメージできるのが、studio15がKDDI/UQコミュニケーションズ様と実施した「WiMAX +5G」のプロモーションです。

若年層への名称認知向上を目的として、総フォロワー数約1,000万人の9組のクリエイターを起用しました。

施策としては、
・クリエイターが出演するショートドラマ10本を制作
・ショートドラマと並行してクリエイター側のアカウントでもタイアップ投稿
・視聴者参加型「いいね祭り」を行い、上位コンテンツに出演したクリエイターを選定
・上位コンテンツ出演クリエイターを起用したWebCMを制作、配信
を組み合わせました。※4

結果として、施策開始から20日間で1,000万回以上の再生、14万件以上の「いいね」を獲得し、TikTok Brand Lift Surveyにおいてもブランド想起に大きく貢献しました。※4

指標 結果
再生回数 1,000万回以上
いいね数 14万件以上
ブランド想起 業界平均の2.4倍
ブランド認知 業界平均の2.1倍
6秒視聴率 業界平均の3.5倍
エンゲージメント 目標比132%

ここで重要なのは、
「ショートドラマ10本を出したからブランド想起が2.4倍になった」
と考えることではありません。

「ショートドラマタイアップ」「クリエイタータイアップ」「いいねで応援」「WebCM」というように、異なるクリエイティブや新規ユーザーとともに、ファンの熱量を活用しフリークエンシーを高めたことにあります。

studio15がこの事例から重要だと考えているのは、ショートドラマで大きなファーストタッチをつくり、その周囲にも複数の接点を設計したことです。

事例記事はこちら

6. 2回目の施策では総再生5,600万回以上

2025年春にも、WiMAXの認知向上を目的としたショートドラマ施策を実施しました。
今回は、

・ショートドラマ8本
・タイアップ投稿3本
・ユーザー参加型「ドラマいいね祭り」
・エピローグ1本

を組み合わせています。※5

前年の結果を踏まえ、オーガニック向けの要素を強化するとともに、視聴者の「いいね」によってエピローグ公開を決める参加型企画も行いました。
結果として、TikTok・Instagram Reels・YouTube Shortsを合わせた総再生数は5,600万回以上。
さらにTikTok Brand Lift Surveyでは、ブランド認知が業界平均の4倍となりました。※5

この事例についても、特定の接触回数がブランド認知を4倍にしたと断定することは難しいながら、複数のショートドラマ、タイアップ、参加型企画を組み合わせ、キャンペーン全体で接点をつくった事例として見ることができます。

事例記事はこちら

7. studio15が考えるTikTokの「接触設計」

ここまでの内容を実際のTikTokマーケティングに落とし込むと、たとえば次のようになります。

ステップ 内容
STEP1
ファーストタッチ
ショートドラマなど、広く長く視聴されやすいコンテンツで大規模な接触機会をつくる。
STEP2
セカンドタッチ
クリエイタータイアップやUGCなどを通じて、異なる人物・文脈からブランドに再接触してもらう。
STEP3
サードタッチ
広告や公式アカウントのコンテンツ、Webページによって、商品理解やブランド記憶を深める。
STEP4
想起
「最近よく見る商品」から、「○○といえばこのブランド」という状態を狙う。
STEP5
購買
TikTok Shop、EC、店舗などの購買導線へつなげる。

ここで重要なのは、
「ショートドラマを何本出せばいい」
「クリエイターを何人起用すればいい」
「何回接触すればいい」
といった単独の数字に正解を求めすぎないことです。

考えるべきなのは、誰に、何を、どのコンテンツで、どの程度の頻度で、どのくらいの期間届けるのか。
つまり、「再生数 × リーチ × フリークエンシー × コンテンツ量 × クリエイティブの質」を総合的に設計する必要があります。

8. TikTok Shop・ECでは第一想起から購買まで設計する

ブランドを覚えてもらうだけでなく、最終的に商品を購入してもらうのであれば、その後の導線も重要です。
特にTikTok Shopの登場によって、TikTokではコンテンツと購買の距離が近くなっています。
たとえば、
ショートドラマで商品を知る

クリエイターの商品紹介を見る

UGCやレビューで商品を理解する

TikTok Shopの商品ページを見る

購入する
という流れをTikTok内でつくることができます。

そのため、「認知施策」と「販売施策」を完全に分けるのではなく、
認知 → 興味 → 理解 → 比較・検討 → 購買
というユーザー行動に合わせてコンテンツを配置することが重要です。

9. 大量のファーストタッチを安定してつくるには

ここまで見てきたように、TikTokで第一想起を狙う場合、まず多くのユーザーとのファーストタッチをつくり、その後クリエイター投稿や広告、UGCなどで接触を重ねることが重要です。

一方、ショートドラマをはじめとするオーガニックコンテンツには、
「どこまで再生されるか事前に予測しにくい」
という課題があります。

そこでstudio15では、ショートドラマ制作とTikTok広告を組み合わせた「ショートドラマPR 再生数保証パッケージ」を提供しています。※6

ショートドラマの企画・制作から投稿、広告配信までを一貫して設計し、オーガニックでの拡散を狙いながら、必要なファーストタッチの量を広告で補完する仕組みです。

最小プランでは500万回再生〜を保証。より大規模なプランではTikTok Brand Lift Surveyを活用し、ブランド認知やブランド想起などの態度変容を検証することもできます。

このような取り組みのメリットは「500万回再生させること」そのものではありません。
その接触をクリエイター投稿、広告、UGC、TikTok Shop・ECなどにつなげ、マーケティング全体の入口として機能させることにあります。

再生数保証は、第一想起のために重要となるファーストタッチを一定規模で確保する最適な方法の一つだとstudio15では考えています。

ショートドラマ再生数保証パッケージ

10. まとめ|TikTokマーケティングは「1本のバズ」から「接触全体の設計」へ

TikTokマーケティングでは、「何回再生されたか」に目が向きがちです。
しかし、第一想起や購買まで考えるのであれば、1本の動画の再生数だけでは十分ではありません。

重要なのは、
誰に、何を、どのコンテンツで、何回、どのくらいの期間で届けるのか。
そして、
その接触をどのように次の接触へつなげるのか。
という設計です。

TikTokの分析でも、フリークエンシー、リーチ、キャンペーン期間、クリエイティブ数など、複数の要素を組み合わせてブランドキャンペーンを考える重要性が示されています。※1

studio15では、TikTokマーケティングを、「1本のバズをつくる仕事」ではなく、「ユーザーとブランドの接触全体を設計する仕事」だと考えています。

・ショートドラマで大量のファーストタッチをつくる。
・クリエイターやUGC、広告で接触を重ねる。
・ブランドを記憶してもらう。
・そしてTikTok ShopやEC、店舗での購買へつなげる。

これからのTikTokマーケティングでは、「何回再生されたか」の先にあるユーザー体験まで設計する視点が、より重要になるのではないでしょうか。

TikTokを活用したマーケティング戦略において、タイアップなどの単体施策だけでなく第一想起を取りに行く全体設計などに関心をお持ちの方は、ぜひご相談ください。

よくある質問

TikTokでブランドの第一想起をつくるには、何回接触させればよいですか?

「○回接触すれば必ず第一想起になる」という共通の正解はありません。
TikTokの2026年の分析では、週平均3回のフリークエンシーが広告想起とブランド認知を効率的に促進したとされていますが、すべてのキャンペーンに当てはまる絶対的な基準ではありません。商品やターゲット、キャンペーン期間などに合わせて設計する必要があります。※1

TikTokでは再生数とリーチのどちらが重要ですか?

どちらか一方ではなく、両方を見る必要があります。
さらに認知を考える場合は、1人あたり何回接触したかを示すフリークエンシーや、どのようなクリエイティブを通じて接触したかも合わせて考えることが重要です。

同じTikTok広告を何度も見せた方がよいですか?

必ずしも同じ広告を繰り返す必要はありません。
ショートドラマ、クリエイタータイアップ、UGC、商品紹介、広告など、異なるコンテンツからブランドとの接点をつくる方法があります。

なぜショートドラマがTikTokの認知施策に向いているのですか?

商品説明だけでは興味を持ちにくいユーザーにも、ストーリーによって「続きを見たい」という視聴理由をつくりやすいためです。
Z総研の調査でも、Z世代女性215名のうち83.7%がTikTokのショートドラマをきっかけに、それまで知らなかった商品・サービス・ブランドを認知した経験があると回答しています。※3
そのため、ブランドや商品をまだ知らないユーザーとのファーストタッチをつくるコンテンツとして活用できます。

参考文献・出典

※0 トライバルメディアハウス
第一想起とは? 思い浮かばなければ選ばれない理由と獲得方法を徹底解説【第一想起白書2025】URL

※1 TikTok for Business
TikTokのブランドベーシックを活用したブランド認知と広告想起最適化のベストプラクティスURL

※2 Schmidt, S. & Eisend, M.
Advertising Repetition: A Meta-Analysis on Effective Frequency in AdvertisingURL

※3 Z総研
Z総研トレンド通信vol.23『TikTokショートドラマ編』URL

※4 studio15
KDDI/UQコミュニケーションズ様『WiMAX +5Gショートドラマ』URL

※5 studio15
KDDI様『WiMAXショートドラマ』URL

※6 studio15
ショートドラマPR『再生数保証』パッケージURL

執筆・監修

執筆・監修:阿部 孝裕 / studio15株式会社 マーケティング担当

TikTokに特化したマーケティング支援企業studio15のマーケティングを担当。TikTok Media Buying Professional Certificationを保有。TikTok公式アカウント運用、ショートドラマ活用、TikTok Shop支援、TikTok GO支援などを通じ、累計500社以上の支援実績から得た最先端の一次情報や、国内外の最新SNSトレンドを日本のビジネス向けに分かりやすく紹介。
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studio15編集部

studio15株式会社は、TikTokに特化したマーケティング支援企業です。 TikTok MCN、TikTok Shop(TSP、TAP、CAP、ISV)、TikTok GO、ショートドラマなど、ByteDance社の公認パートナー資格を複数保有。 2019年創業以来、企業のTikTokアカウント運用、クリエイタータイアップ、広告運用、TikTok Shop・TikTok GO支援、ショートドラマ制作などを提供。 500社・6,000件以上の支援実績(2026年8月時点)と、所属提携クリエイター5,000組のネットワーク(2026年8月時点)を活かし、企業、クリエイター双方の成長を一気通貫で支援しています。 その実績をもとに企業向けに最新のトレンドやTikTokノウハウをお伝えする情報を発信しています。

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